工場・倉庫のQ&A
工場・倉庫の建設に関してのよくある質問
建築主のリアルとは!?
工場・倉庫建設の資金計画などについて、皆様の疑問にお答えします
建築主様に聞きました! 工場・倉庫建設のリアル×16
工場や倉庫など大型の建物を建設する際は、建物の土地と敷地の広さ、建物の形状や構造など、建築主様はさまざまなことを考慮しなければなりません。
その中で、もっとも最初に考えなくてはいけないのは、やはり資金計画のことではないでしょうか。
そこで私たちは、工場・倉庫建設の経験がある複数の建築主様に16問のアンケートを実施。資金面に関することを中心に、それぞれの建築主様からリアルな生の声のお聞きしました。
- 1.社長が何歳のときに工場を建てられましたか?
- (1)社長:60~70歳
(2)若手社長(先代のご子息):35~50歳
(丸ヨ建設より)
ご子息の入社に合わせて、あるいはご子息の新社長就任前など、どのタイミングで工場を建設するかは、それぞれの建築主様によって異なりました。 - 2.工場建設前と建設後で、どのような変化がありましたか?
- (1)生産効率が上がり、生産量も増加した
(2)生産性の改善が進んで、製品の衛生面が向上した
(3)従業員のモチベーションが上がった
(4)新規顧客の開拓がやりやすくなった
など - 3.工場を建設した理由を教えてください
- (1)スペースが手狭で、老朽化も進んでいたため
(2)顧客からの要求があったため
(3)事業規模の拡大に合わせて
(4)受注増の傾向が見られたから
(5)業界のニーズの変化に対応するため
など - 4.会社の年商はどれぐらいでしょうか?
- (丸ヨ建設より)
ご回答いただいた建築主様によって、5億円から30億円くらいまでの開きがありました。 - 5.どれぐらいの頭金を用意しましたか?
- (1)2千万円
(2)1億円程度
(3)3億円
(4)頭金なし
など - 6.何年の返済計画を立てましたか?
- (1)15~20年
(2)7年
など
(丸ヨ建設より)
返済計画の期間は15~20年が主流でした。 - 7.毎月の返済金額はどれくらいですか?
- (丸ヨ建設より)
ご回答いただいた金額は、工場の規模や借りた金額などによって、50万円から750万円くらいまでの開きがありました。 - 8.工場を建設した土地の広さを教えてください
- (丸ヨ建設より)
ご回答いただいた建築主様によって、100坪から3,000坪くらいまでの開きがありました。 - 9.工場の建設費を教えてください
- (丸ヨ建設より)
もっとも多かったのは1億5,000万円前後。また、4~10億円規模という工場もありました。 - 10.検討に費やした期間はどれくらいでしょうか?
- (1)2~3年
(2)10年以上
など
(丸ヨ建設より)
2~3年ほど検討したという建築主様が多かったです。 - 11.年商(あるいは売上高)の何倍ほどの予算で工場を建設しましたか?
- (1)年商の1/3程度
(2)月商の1ヶ月分
(3)売上高の7倍
など - 12.建設にあたって、ほかの工場を何社くらい見学しましたか?
- (1)3社
(2)見学していない
など - 13.補助金を利用しましたか?
- (丸ヨ建設より)
ほとんどの建築主様が補助金を利用されました。ただし、固定資産税の減税などがあって利用しなかったというケースもありました。 - 14.いくらの補助金を利用しましたか?
- (丸ヨ建設より)
もっとも多かったご回答は1,000万円前後でした。 - 15.建設会社の選択では何を重視しましたか?
- (1)信用・実績
(2)価格(コスト)
(3)アフターメンテナンスの内容
(4)営業担当者の対応(柔軟さなど)
など
(丸ヨ建設より)
ご回答いただいた建築主様の中には、以前からお付き合いのある建設会社も含まれています。 - 16.工場の完成まで、どれぐらいかかりましたか?
- (丸ヨ建設より)
半年から1年ほどというご回答が多かったです。
まとめ
上記の内容は、複数の建築主様にご回答いただいた内容をまとめたものです。
アンケートは2015年から2017年にかけて、愛知県の一部の地域にある建築主様を対象に行いました。そのため、ご回答の内容は地域によっても異なる場合があります。
上記の内容が、工場や倉庫の建設を検討されている建築主様の一助となれば幸いです。
金融機関に聞きました! 資金計画のリアル×8
工場や倉庫など大型の建物を建設する際、もっとも最初に考えなくてはいけない資金計画について、続きましては数行の金融機関(地銀・信金)に8問のアンケートを実施。
それぞれの金融機関からリアルな生の声をお聞きしました。
- 1.近年に建設された工場は、いくらくらいのものが多かったですか?
- (丸ヨ建設より)
もっとも多かったご回答は1~3億円程度。また、建物の建築費とは別に、土地代金や設備で3~4億円ほどが必要だったそうです。 - 2.資金計画について、どこに相談すればいいでしょうか?
- (1)金融機関(支店長)
(2)税理士事務所
(3)よろず支援(中小企業・小規模事業者の支援情報サイト「ミラサポ」参照)
(4)建設業者
など - 3.建設費の頭金が0円でも、工場は建設できますか?
- (1)頭金なしでも可能です
(2)資金に余裕があれば、頭金はあった方がいいです
(3)融資判断の上では、頭金がないとマイナスイメージになります
など
(丸ヨ建設より)
「土地や資金を手元に置いておきたい」という理由から、「頭金をゼロにしたい」という建築主様もいたそうです。 - 4.頭金はいつまでに用意すればいいですか?
- (丸ヨ建設より)
「半年前くらいでいい」というご回答が多かったです。 - 5.補助金を申請するときのポイントを教えてください。
- (1)補助金の情報は、市役所や金融機関から入手できます
(2)資料作成(申請書作成支援の援助、計画作成)も含めて、銀行にご相談ください
(3)社労士や補助金の専門コンサルタントにアドバイスをもらうことも大切です
など
(丸ヨ建設より)
なお、補助金には、ものづくり補助金や立地補助金など、さまざまな種類があります。 - 6.融資を申請する際に、事業計画書は必要ですか?
- (丸ヨ建設より)
すべての金融機関から、「事業計画書は必要」とのご回答がありました。
その中でもとくに、実現可能な数字(売上げ・費用・利益)と、その内容をもとにした返済計画案が重要とのことでした。 - 7.事業計画書を作成するにあたって、どこか相談できるところはありますか?
- (1)税理士事務所
(2)金融機関(支店長)
(3)よろず支援(中小企業・小規模事業者の支援情報サイト「ミラサポ」参照)
(4)コンサルタント(専門家)
など
(丸ヨ建設より)
なお、市町村が斡旋する地域での建設であれば、行政に相談することもできるそうです。 - 8.事業計画書を作成するときのポイントを教えてください。
- (1)カスタマーファースト(顧客第一)が成立しているか?
(2)工場を建設することで効果が出るのか?
(3)法人の現在の実績と、今後の実現可能な計画は?
(4)根拠となる資料の添付
など
(丸ヨ建設より)
Q7に挙げられているところと相談しながら一緒に作成するのがいい、とのことでした。
金融機関に聞きました!(PART2) 長期借入金のリアル×19
工場や倉庫など大型の建物を建設する際、もっとも最初に考えなくてはいけない資金計画について、続いては「長期借入金」をテーマに19問のアンケートを実施。
それぞれの金融機関からリアルな生の声をお聞きしました。
- 1.建設費を融資する際は、どういった点が判断材料になりますか?
- (1)事業内容や財務内容
(2)建設費の金額内容に妥当性はあるか?
(3)業況や資産状況
(4)事業計画の内容
(5)保全(担保)内容
など
(丸ヨ建設より)
(4)や(5)などは、建築主様の規模や業績に見合う内容でなければいけません、とのことでした。 - 2.今の金利は史上最低と聞きますが、その理由はなんですか?
- (丸ヨ建設より)
多くの金融機関から、「マイナス金利の影響」というご回答をいただきました。
ただし、住宅ローンには当てはまりますが、企業への資金融資は住宅ローンのようなパッケージ商品ではないため、企業ごとに個別審査があり、一概には答えられない、とのことでした。 - 3.現在の適用金利は平均でどれくらいですか?
- (丸ヨ建設より)
多くの金融機関から、「0.8%前後」というご回答をいただきました。 - 4.現在で一番高い金利はどれくらいですか?
- (丸ヨ建設より)
多くの金融機関から、「3%前後」というご回答をいただきました。 - 5.現在で一番安い金利と、それが当てはまる企業の条件を教えてください。
- (丸ヨ建設より)
多くの金融機関から、「超優良企業に限り、0.3%前後」というご回答をいただきました。 - 6.何行くらいに融資の相談をすればいいですか?
- (1)2~3行
(2)3行(都銀、地銀、信金のそれぞれに)
など - 7.自己資金として、どれくらいを残せばいいですか?
- (1)運転資金にくい込まない程度
(2)売上高の約2~3ヶ月分の資金は手元に残すべき
など - 8.建設費の返済以外には、毎月どのような支払いがありますか?
- (1)固定費
(2)材料仕入れ資金
(3)買掛金
(4)機械設備の導入にかかる費用(融資の返済・リースの支払いなど)
(5)税金
など - 9.長期借入金の返済は、長期の固定金利と変動金利のどちらがいいですか?
- (丸ヨ建設より)
近年は、基本的に変動金利(元金均等)を選択する企業が多いとのこと。
ただし、金融機関によっては、長期の固定金利を勧めるところもありました。 - 10.万が一、建築主にもしものことがあった場合、返済はどうなりますか?
- (丸ヨ建設より)
すべての金融機関から、「返済は停止せず、新たな代表者に保証人となってもらい、今後も返済を継続していただく」というご回答をいただきました。 - 11.建築費の返済では、元金均等と元利均等のどちらが好ましいですか?
- (1)事業性の場合には、ほとんどが元金均等です(総返済額が少ないため)
(2)元利均等は、住宅ローンに用いられる返済方式です
など
(丸ヨ建設より)
元金均等のメリットは総返済額が少ないことで、デメリットは当初の返済額が多いこと。一方の元利均等は、月々の返済額は一定でも、総返済額が多くなってしまうことがデメリット、とのことでした。 - 12.建築費の返済期間は、何年で組まれることが多いですか?
- (1)15~20年
(2)一般的に、構造・用途による耐用年数範囲内(国税庁で確認できます)
(3)年数は、後継者に債務を残す場合と残さない場合によって異なります
など - 13.建築費の返済期間は、代表者が何歳になるまで可能ですか?
- (1)とくに上限はありません
(2)代表者が高齢の場合は、後継者(ご子息)に連帯保証人になっていただく場合があります
(3)会社の後継者の有無によります
など - 14.繰り上げ返済は違約金が必要と聞きましたが本当ですか?
- (丸ヨ建設より)
すべての金融機関から、「本当である」というご回答をいただきました。 - 15.建設費の長期借入金の返済はいつから始まりますか?
- (1)基本的に実行の翌日から
(2)建設工事の着工の翌月から
(3)工場が完成してからの返済も可能
(4)建物のオープン時から
など - 16.建設費の返済金利は、一度組んでしまった後でも変更できますか?
- (1)変更は可能です
(2)変動であれば、基準金利が変わるときに変更できます
(3)変更できません
など
(丸ヨ建設より)
組み換えなどは金融機関によって異なり、変更できないというところもありました。 - 17.社長である自分と後継者の息子で資金を出すときは、長期借入金はどのように組まれますか?
- (丸ヨ建設より)
社長様が主たる債務者である場合は、ご子息が連帯保証人、もしくは物上保証人になります、とのことでした。 - 18.金融機関以外にも、資金を調達できるところはありますか?
- (1)政府系の日本政策金融公庫
(2)社債・増資
など - 19.会社を創業して、すぐにお金を借りることはできますか?
- (1)基本的にはむずかしいです
(2)保証協会などの創業融資というものもあります
(3)政策公庫を利用するケースが一般的
(4)金融機関は、事業計画や保有資産などによって、ご相談に応じられる場合もあります
など
金融機関に聞きました!(PART3) 諸費用・税金のリアル×7
工場や倉庫など大型の建物を建設する際、もっとも最初に考えなくてはいけない資金計画について、続いては「諸費用・税金」をテーマに7問のアンケートを実施。
それぞれの金融機関からリアルな生の声をお聞きしました。
- 1.建物の建設費以外に必要な費用は何がありますか?
- (1)担保調査や担保設定の費用
(2)事務設備や機械設備などの付帯費用
(3)税金
(4)登記費用、印紙代
など - 2.建設費を借りるにあたって、必要な費用はありますか?
- (1)印紙代
(2)抵当権の設定費用
など - 3.工場の追加費用は、どのタイミングで支払えばいいですか?
- (丸ヨ建設より)
支払いが契約時・中間時・完成時の3回である場合は、最後の完成時の支払いになる、とのことでした。 - 4.建設費をキャンセルすると、違約金はかかりますか?
- (丸ヨ建設より)
すべての金融機関から、「違約金はかからない」というご回答をいただきました。 - 5.工場の建設にあたって発生する税金には何がありますか?
- (1)不動産取得税
(2)固定資産税 - 6.工場の条件で、税金が安くなる要素はありますか?
- (1)市や県により、さまざまな制度があります(産業立地HPを参照)
(2)指定業種
(3)雇用
(4)省エネ
など - 7.工場を建設するにあたって、控除はありますか?
- (丸ヨ建設より)
「市や県により、さまざまな制度がある」とのことでした。
詳しくは産業立地HPを参照。ただし、面積や業種などに厳しい条件があるそうです。
まとめ
上記の内容は、数行の金融機関にご回答いただいた内容をまとめたものです。
アンケートは2015年から2017年にかけて実施し、実施年の前後数年間の傾向としてご回答いただきました。
なお、アンケートをお願いしたのは、愛知県の一部の地域にある金融機関。ご回答の内容は地域によっても異なる場合があります。
上記の内容が、工場や倉庫の建設を検討されている建築主様の一助となれば幸いです。
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