昭和58年に創業し、自動車やAV機器などに用いられる精密金属部品を製造。
近年は自動車の自動変速機(AT)やカーエアコン、さらに半導体製造装置などの部品に力を入れており、将来的には電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)に関する部品の受注拡大を目標としています。
新工場の建設を計画したきっかけは?
吉田社長:もっとも大きな理由は、ここ数年でとくに半導体製造装置向けの受注が増えていて、従来の工場では手狭になってきたからです。また、将来のさらなる成長に向けて、今のうちに生産基盤を強化しておきたいという思いもありました。
丸ヨ建設のことはご存知でしたか?
吉田社長:ちょうど会社の近くに丸ヨさんの名古屋支店があって、その前を車で通ることも多かったですから、「ここにこういう会社があるんだな」というのは知っていました。それでウェブサイトを見てみたら、地域密着型で、なおかつ工場建設の経験も豊富だということがわかり、こちらから連絡してみたんです。ただ、そういった下調べの段階で、大筋では「ここでいいんじゃないか」と考えてはいましたが、本当の意味で「丸ヨさんにお願いしよう」と決めたのは、営業の方にお会いしてからですね。
どういった点が決め手になったのですか?
吉田社長:なんといっても、その営業の方のお人柄です。私の要望にしっかりと耳を傾けてくれましたし、むりやり売り込んでくるようなこともまったくなくて。心から安心できた、というのが一番大きかったです。
建設にあたってオーダーされた内容を、あらためてご説明ください。
吉田社長:まず第一に「工場らしくない工場にしたい」という要望を伝えました。できればスタイリッシュな工場にしてもらって、この求人難の時代に、若い人から選ばれる会社にしたいと思ったんです。あとは、従業員にとって働きやすい工場であること。この2点をとくにお願いしました。
そのご要望に対して、弊社の営業担当者の対応はいかがでしたか?
吉田社長:まず最初に、設計の担当者さんと一緒に工場まで足を運んでくれたので、仕事の流れなどをしっかり把握していただけたと思います。そのうえで、「このような動線でいかがでしょう」や「ここはグリー・ストラップを使いましょう」など、さまざまなアドバイスをいただきました。今回は決めなくてはいけないことが非常に多岐にわたっていましたので、プロの視点からたくさんの助言をいただけたことは、とてもありがたかったです。
そうした建設前のお打ち合わせで、とくに印象に残ったことはなんでしたか?
吉田社長:何度か設計図のやりとりをしたあとで、パース図をつくっていただいたときですね。こちらは素人ですから、平面の設計図ではわかりづらいことも多かったのですけれど、立体的な図を見せてもらって、完成後の工場をありありとイメージすることができました。ひと目見て、気持ちがすごくワクワクしたことをおぼえています。
工期については、ご満足いただけましたか?
吉田社長:コロナの感染拡大やウクライナ情勢など、けっこう世の中が大変な時期でしたので、予定より多少遅れてしまう可能性があることは、前もって了承していました。ただ、そんな中でも、必要な鉄骨を早めに発注するなど、できる限りのことをしていただいて。それに物価もどんどん上がっていましたので、早く発注してもらったことで、建設コストを1~2割ほど削減できたのも非常に助かりました。
工事が始まってからは、なにかお困りごとはありましたか?
吉田社長:いえ、まったくありませんでした。近隣対策もしっかりやっていただいたので、とくに苦情がくることもなかったですし、毎月の定例会で現場監督さんがわかりやすく説明してくれたのもよかったです。そういえば建設中に、近所の人から「ここになにができるの?」と聞かれたことがありました。それで「工場ですよ」とお伝えすると、「これが工場なの!?」とすごくビックリされていて。その反応を見て、「工場らしくない工場」という当初の目標はしっかりクリアできたな、と確信できました(笑)。
完成した工場について、あらためてご感想をお聞かせください。
吉田社長:最初に工場の中に入って、「こんなに広いんだ」と驚きました。これは営業担当者さんのアイディアで、耐火建築物にすることによって建ぺい率を10%上げてもらった影響もあると思うのですが、以前の工場と比較して4割ほど広くなり、設備と設備のあいだのスペースもかなりゆとりができました。それに今後の会社の成長に備え、さらに生産設備を増強できるだけの余地も残してもらっています。なんといっても、レイアウト的に動線が整理されたおかげで、今まで以上に効率的な作業ができるようになったと思います。
従業員の皆さんの反応はいかがでしたか?
吉田社長:みんなが喜んで歓声を上げていたのが印象的でした(笑)。とくに2階の食堂が、「まるでカフェみたい」と好評ですね。席が4種類あって、その日の気分で選べるというアイディアも、非常にいいと思いました。あと、取引先の方に「エントランスを入ったところの階段がいいですね」とおっしゃっていただいたのも、うれしかったことの一つです。
新工場のお引渡しからおよそ1ヶ月。実際に稼働してみて感じたことはありますか?
吉田社長:ひとまずNC自動旋盤を追加で6台導入し、これまでよりも生産能力を1割ほど引き上げられました。それに従業員の意識も変わってきたと思います。工場が新しくなったことで、みんなのモチベーションが上がったのでしょう。「ここはもっとこうしたほうがいいんじゃないか?」など、積極的にいろんな意見が出てくるようになりました。これは会社の今後の発展のためにも、非常にいい傾向だと感じています。
最後に、工場建設を考えている人へのアドバイスをお願いします。
吉田社長:丸ヨさんには、理想以上の工場をつくっていただいて非常に感謝しています。こちらからのいろいろな要望に対しても、しっかりと納得のいく回答をいただけたので、ストレスなどもまったくありませんでした。さすが工場の建設経験が豊富なだけあって、安心感が違いますね。これから工場を建てようと考えている方には、自信を持っておすすめできます!
丸ヨ建設の担当者より一言
株式会社吉田精密は、事業の発展を通して、広く社会に貢献していこうとしている会社です。大きな特長は、NC自動旋盤を主要な生産設備にすることで、24時間の無人操業体制を整えていること。今後は、自動車産業の未来を担う電気自動車(EV)の分野でも、部品の生産を増やしていこうとしており、2028年をめどにNC自動旋盤を100台まで増強予定。また、これからの時代を担っていく新たな人材の育成にも努めていくことで、さらなる発展を遂げていこうとしています。興味のある方は、ぜひサイトをご覧ください。
HP・・・吉田精密