株式会社リングスは、愛知県岡崎市で清掃業や産業廃棄物収集運搬業などを営む株式会社アルクスのグループ会社として、2020年9月に創業しました。おもな業務は、食品系廃棄物を対象とした中間処理施設の運営。今回の新築工事では、中間処理施設棟と排水処理施設、事務所、それに車両やその積載物の重量を測定するトラックスケールなどを建設しました。
今回建設したのはどのような施設なのですか?
白井社長:簡単に申し上げますと、産業廃棄物の中間処理施設です。産業廃棄物といってもいろいろな種類がありますが、この施設は飲食店や食品会社、スーパーマーケットなどから出てくる食品系の汚泥廃油を対象としています。
新たな中間処理施設を建設した目的は?
白井社長:当社のグループ会社にあたる株式会社アルクスは、これまで産業廃棄物の中間処理をアウトソーシングしてきました。そんな中で10年ほど前から、「事業展開としては内製化に踏み切ったほうがいいのではないか?」という声が少しずつ上がり始めていたんです。
建設にあたっては、どんなことに苦労しましたか?
白井社長:何よりもまず、こういった産業廃棄物の中間処理施設は用地を見つけてくるのが大変なんです。実際に私どもとしても、1~2年ほどは本腰を入れて探していたのですが、なかなか良いところを見つけることができませんでした。そんなときにアルクスの専務の方を通して、「丸ヨさんという建設会社が、ぴったりの土地を見つけてきた」と教えていただきまして。最初にそれを聞いたときは「やった!」と思いましたね(笑)。
最初の難題であった土地探しでも、当社がお役に立てたのですね。
白井社長:ずっと探していても見つからなかったので、本当に助かりました。あとから聞いた話では、丸ヨさんはたくさんの銀行と付き合いがあるので、そういった土地の最新情報が集まりやすい会社なんだそうですね。
そのほかに、当社がお役に立てたことはありましたか?
白井社長:土地探しの次は、「いかに地域住民の理解と協力を得ていくか」ということが大きなハードルになります。やはり産業廃棄物を処理する施設なので、匂いや廃水などを気にされる方もいらっしゃいますからね。そこで公民館を借りての住民説明会を3度ほど行ったのですが、そのときも丸ヨさんには大いに助けられました。事前の注意点や心がけておいたほうが良いことなどを教えてくださったり、我々では答えにくい質問にがんばって応対してくださったり。世の中の建設会社の中には、こういった住民説明会には出てくれないところもあるのですが、丸ヨさんは3回ともしっかりと同席してくれたばかりか、話し合いを通して貴重な突破口まで開いてくださった。もしも今回の工事を丸ヨさんに頼んでいなかったら、この住民説明会の段階で計画が頓挫していた可能性だってあったのではないかと思います。
そうして、ようやく着工できたのが2023年の1月。最初にお会いしてから3年くらいが経っていましたね。
白井社長:その分だけ、その後のスケジュールがタイトになってしまい、10月末までに外構なども含めて完成させなければならないという厳しい条件だったのですが、丸ヨさんにはなんとか無理をいってご対応いただきました。ただ、平面図のほかにパース図もつくってくれたので完成イメージがわかりやすかったですし、現場監督の方とも細かく打ち合わせができたので、工事自体には何の心配もなかったです。
工事中の近隣対策はいかがでしたか?
白井社長:工事車両の出入りなどには細心の注意を払っていただきましたので、とくに近所からの苦情なども寄せられず、その点でも安心できました。あと、こういう工事ではトラックのタイヤが敷地内の土をひっぱっていってしまうのですが、そういう道路の汚れもこまめに掃除していただいて。丸ヨの担当者の方が「自分たちは工事が終わってしまえばそれまでですが、リングスさんはその後も長きにわたって近所の方とお付き合いしていかなくてはなりませんので、後から迷惑がかからないように精いっぱいの配慮をしました」とおっしゃっていて、その言葉はすごく記憶に残っています。
あらためて完成した施設をご覧になって、どのようなご感想をお持ちますか?
白井社長:なにしろ私たちは建築に対する知識がほとんどありませんので、今回はいってみれば丸ヨさんにおんぶに抱っこ状態。外壁の色などは指定させていただきましたが、そのほかの部分はほぼ現場監督さんの提案に沿って出来上がったようなものですね。
当社からの提案でよかったことは何ですか?
白井社長:今回は中間処理施設棟を鉄骨造で、排水処理施設を鉄筋コンクリート造で、そして事務所を木造でと、それぞれの建物で用途や目的に合わせて違う構造が選ばれています。これも丸ヨさんからの提案で、予算面などを考慮していただいた結果です。あとは中間処理施設棟に安全性の高い水平シャッターを提案してくれたり、事務所に使いやすいカウンターを設置してくれたり。それに敷地のどこかに60トンの雨水が貯められる雨水貯留槽をつくらなければならなかったのですが、「それならトラックスケールの下につくりましょう」というアイディアを出してくれたのも丸ヨさんでした。
では最後に、こうした処理施設など大きな建物の建設を考えている人へのアドバイスをお願いします。
白井社長:とにかく丸ヨさんは、こちらからの「こうしてほしい」などといったお願いに対するレスポンスが早さが印象的でした。たとえば「ここはこういう風にしたい」と伝えておけば、すぐにいろんなところから良いものを探してきてくださったり、やりとりしていて気持ちがいいくらいのスピーディーさでしたね。その点では、おそらく私たちがこれまでにお付き合いしてきたどんな業者さんよりも優れていたと思います。やはり相手を本当に信用できるかどうかは、そういった日々の細かい積み重ねが重要。そういう意味でも、丸ヨさんは安心して仕事をお任せできる会社だと思います。
丸ヨ建設の担当者より一言
株式会社リングスの白井社長とは、今回の建設を通してたくさんの話し合いを重ねました。その分だけしっかりとコミュニケーションがとれましたので、一体となって工事を進めていくことができたと思います。それに白井社長は当社のレスポンスの早さを評価してくださいましたが、そうした返答の早さはご本人も同様。当社からの提案に対して、その日のうちに上司の決済を取り付けてくれるなど、こちらとしても非常にやりやすかったです。
HP・・・アルクス